レジンとは
こんにちは。
レジンテーブル槐です。
「レジンテーブル」は、木と透明な樹脂が組み合わさったアートのようなテーブルです。
しかし、一口に“レジン”といってもその種類はさまざま。
性質や仕上がりが大きく異なります。
今回は、代表的な3種類のレジン─エポキシレジン・UVレジン・ポリエステルレジン─
について詳しく見ていきましょう。
■ エポキシレジン(Epoxy Resin)
レジンテーブル製作で最も多く使われるのがエポキシレジンです。
透明度が高く、硬化後はガラスのような美しいツヤを持ちながらも、柔軟性と強度を兼ね備えています。
特徴
- 透明度が非常に高い
硬化後はクリアで、光の通りが美しいため、木目や気泡、カラーの表現が際立ちます。 - 収縮が少なく、ひび割れにくい
硬化時の体積変化が小さいため、大きな天板でも安定した仕上がりが得られます。 - 接着力が強い
木材との密着性が高く、剥離しにくい。レジンテーブルの長期使用にも適しています。 - 黄変しにくい
他の樹脂に比べて紫外線による変色が少なく、透明感を長く保てます。
注意点
- 硬化までに時間がかかる(数日〜1週間程度)
- 調合比率・温度管理が難しく、経験と技術が必要
- 材料コストはやや高め
★向いている用途: レジンテーブル・カウンター・高級家具・アート作品
透明感・安定性・強度のバランスに優れており、
「見た目の美しさ」と「実用性」を両立できるレジンです。
■ UVレジン(UV Resin)
UVレジンは、紫外線(UVライト)を当てることで硬化するタイプの樹脂です。
主にアクセサリーやクラフト作品など、小さな造形物に使われます。
特徴
- 短時間で硬化できる
数分〜十数分で固まるため、スピーディーな制作が可能。 - 道具が少なくても扱いやすい
混合の必要がなく、そのまま使えるタイプが多い。 - 光沢感が強く、表面がツルッと仕上がる
注意点
- 厚みのあるものには不向き(光が奥まで届かないため)
- 紫外線の影響で黄変・劣化しやすい
- 硬度が低く、傷がつきやすい
★向いている用途: アクセサリー、アートパーツ、小物
硬化スピードと扱いやすさが魅力ですが、大型家具のような厚みのある作品には不向きです。
■ ポリエステルレジン(Polyester Resin)
ポリエステルレジンは、古くから工業製品やFRP(繊維強化プラスチック)などに使われている汎用的な樹脂です。
価格が安く、硬化が早いのが特徴です。
特徴
- 硬化が早く作業効率が良い
硬化剤を混ぜてから数時間で固まるため、短納期の製作に向いています。 - コストが安い
大量生産品や工業用途で多く採用されています。 - 着色性が高く、カラー表現がしやすい
注意点
- 硬化時の収縮が大きく、ひび割れやすい
- 独特の刺激臭があり、作業環境に注意が必要
- 黄変しやすく、透明感が劣る
★向いている用途: 成形品、造形オブジェ、模型、看板
コスト面では魅力的ですが、透明感・耐久性の面ではエポキシレジンに劣るため、
家具やテーブル製作にはあまり使用されません。
まとめ
| 種類 | 硬化方法 | 透明度 | 強度 | 黄変しにくさ | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| エポキシレジン | 混合硬化 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | テーブル・家具・アート |
| UVレジン | 紫外線照射 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★☆☆☆☆ | アクセサリー・小物 |
| ポリエステルレジン | 硬化剤添加 | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | 成形品・模型 |
レジンテーブル製作に最適なのは「エポキシレジン」です。
美しさ、強度、耐久性、そして経年変化への強さ。
これらをすべて満たすのがエポキシレジンです。
透明な樹脂が木の隙間を埋め、光を通すことで、
“川の流れ”や“深海の奥行き”などの表情を繊細に表現できる。
まさに自然と科学の融合と言えるでしょう。
終わりに
レジンの種類を理解すると、デザインや製作の幅がぐっと広がります。
私たちはエポキシレジンの特性を熟知し、
木の個性を最大限に活かした一点モノのレジンテーブルを製作しています。
素材の知識を持った上でレジンを見ると、
その透明の奥にある“職人の技”や“素材の物語”がきっと感じられるはずです。